インプラント治療とは
歯の抜けたところに人工歯根(インプラント)を植え、あごの骨としっかり固定させた後、その上に人工の歯を装着させたものです。これにより取りはずしの入れ歯の不快感がなくなり、天然歯と同等の力で噛むことが可能となる新しく画期的な歯の治療法です
費用について:インプラント治療は健康保険の対象外となっており、自由診療となります。症例によって異なりますが、1本の欠損につき25~30万円ほど費用がかかります
当医院では、現在スイスプレシジョンインプラント(SPI)とオステムインプラント(
追記;現在はGCインプラントも使用)を使用しています。
旧世代のインプラントはインテグレーションしないケース(うまく骨とくっつかないケース)もありましたが、現在のインプラントシステムは優秀で、短期間に強固に骨と結合します。
この2つのインプラントを採用後、ロスト(インプラント本体が抜けてしまうこと)はまだ1本もありません。(2014年11月現在)
インプラントBodyは10年の保証を設けています。くわしくはこちら
適応症
インプラントを入れるには骨が必要です。骨が極端に少ない方の場合、できない場合もあります。
骨を増やす手術を追加することによってインプラントが可能な場合もあります。
インプラント治療の流れ(おおまかな流れはまんがで見ることもできます)
1.診査
インプラント治療をするにはまずは現在の状態の診査が必要です。
診査には視診、レントゲン診査、CTによる診査、模型による診査があります。
2.初期治療
診査の後、歯周病や虫歯のある方は、トータルでその治療をしなくてはなりません。
この時点で保存できない歯は抜歯することになります。(ケースによってはあとで抜歯する場合もあります)
3.埋入手術
CTで確認した通りの位置にインプラントを埋めるための手術です。
局所麻酔で行い、所要時間は1時間~2時間程度です。
骨が十分に存在するケースであればもっと短時間で終了しますが、骨の幅が足りないケースやそのままでは十分な長さのインプラントを入れることが難しいケースなどの場合は歯槽堤増大術や上顎洞底挙上術などを行う必要があるかもしれません。このようなケースでは2時間以上かかる場合もあります。
当医院で上顎洞底挙上術(サイナスリフト)を行う場合は(公社)日本口腔外科学会口腔外科専門医の先生に出張してもらい手術を行っています。全国で年間多数のサイナスリフトを日常的に行っている先生ですので、院長も絶大な信頼を置いています。九大の同窓であり部活の後輩です。大学病院の口腔外科レベル(大学の口腔外科でも彼と同等以上のオペができる先生がそう多くはないと思います)のオペを受けることができますので安心して手術に望めるでしょう。
4.術後の管理
術後は抗生物質と消炎鎮痛剤を服用してもらいます。多くの場合はひどい痛みはありません。
CTで三次元的に安全を十分考えて手術をしますので、術後の合併症はまずありません。
ただし、ヘビースモーカーの患者さんの場合、縫った歯肉に血液供給が十分に行われないことが多く、場合によっては縫った歯茎が開いてくる場合もあります。仮に開いてきた場合でもインプラントが結合しないわけではありませんが、頻回の消毒に来て貰う必要があるかもしれません。清潔が保てない場合は失敗のリスクもあります。
1周間程度で糸をとりますがそれまでは柔らかい食事をおすすめしています。
基本的に糸がとれるまではいままで使っていた入れ歯は使いません。
通常のケースでは下の歯で2~3ヶ月、上の歯で4~5ヶ月の養生期間をおきます。
5.2次手術
最初の手術では当院の場合完全に歯肉の下に隠れるようにインプラントを埋め込む場合が殆どです。
その場合、2次手術ではぐきの上にインプラントの頭が出るようにします。
この手術は1次手術よりも時間はかかりませんし、切開する範囲も狭いです。
ここでインプラントにヒーリングアバットメントと呼ばれる歯肉を貫通する長さのネジをとりつけます。
6.型とりとかみ合わせの決定最終補綴物の決定
2次手術の歯茎の治りを待って、型とりをします。ここで採った精密な印象をもとに歯をつくっていきます
7.上部構造装着
最終的な歯が装着されて、やっと噛めるようになります。
8.メンテナンス
終了後もインプラント周囲の炎症をおこさないよう、定期的なメンテナンスプログラムに従ってメンテナンスを続けていきます。清掃の習熟度に応じてメンテナンスの頻度は個別に設定します。正しいメンテナンスを行っている場合の保証期間は10年です。